
工芸
藍を、千度折りたたむ。
白族の絞り染め——紮染(ザーラン)——は、雲南・大理に伝わる千年の工芸。すべての工程が、昔と変わらぬ工房で、手仕事として行われる。一つの鞄ができるまでに、これだけのことがある。

第一章
甕。
植物藍——タデアイ——を刈り、砕き、石の甕で幾週間も発酵させて、ようやく染められるようになる。甕は呼吸する。餌をやり、かき混ぜ、パン生地を見守るように世話をする。
同じ甕は二つとない。同じ布でも、若い甕と古い甕では、宿る藍がちがう。

第二章
結び。
染める前に、布を折り、結び、押さえ、縛る。一つひとつの結び目、一針、一つの留め具が、ほどいたときに模様となって現れる決断だ。
白族はこれを紮染(ザーラン)と呼ぶ。マーブル、花、雲——模様は、ほどいたあとの姿で名づけられる。

第三章
乾き。
浸す。引き上げる。空気で酸化させる。藍は大気に触れて濃くなる——それが魔法だ。一点ずつ、深みを出すために幾度も、ときに十数回も浸す。
そして吊るす——大理の陽の下、山の風のなかで——色が定まるまで。
染坊から



